2004年6月
中岳温泉遭難事故

6月21日 中岳温泉
(旭岳山麓)
救出(無傷) 男性 68歳 千葉 2名
台風6号が接近し、荒れ模様の天候が予想されていた21日午後、大雪山系で登山者4人が山中で動けなくなり、道警ヘリに救出される騒ぎがあった。
21日午後2時ごろ、大雪山系の中岳温泉付近を下山中の男性(68)から「道が険しくて下山できない」と110番通報があった。男性はこの日早朝から友人と2人で登山を開始。正午ごろ、中岳温泉付近で「道が分からない」と旭岳ロープウェイに携帯電話で問い合わせ、道を教えてもらったが、午後2時ごろ「雪があるので下りられない」と警察に通報してきた。
道警はヘリを出動させ、午後3時40分ごろ、計4人をヘリで救助。4人にけがはなかった。一緒に救助されたのは、途中で合流した旭川市内の男性(61)と妻(58)。夫婦は「怖がっている男性を見捨てられず、付き添っていた」と話しているという。
(北海道新聞の情報より)
詳細は不明ですが、現場はおそらく下の写真の場所だと思います。中岳分岐から緩やかな尾根を下ってきて、最後にジグを切りながら急斜面を沢(中岳温泉)に下り立ちます。この斜面に残っていた雪渓が怖くて下れなかったのか…。それとも、中岳分岐からのルートが、雪渓で全く分からなかったのか…。
登山コースも報道にありませんが、このルートを往復で利用する登山者はいないので、「姿見駅から旭岳・間宮岳を経由して姿見駅に戻る周回コース」、または「層雲峡温泉から黒岳・北鎮分岐を経由して姿見駅に行く縦走コース」と思われます。
6月の大雪山系は、まだ残雪の多い時期です。登山道が雪渓に覆われている箇所も多く、軽アイゼン、地形図、コンパス等は必携です。コース取りについても、地形に不慣れな方や初心者は、不確定要素の多い周回コースや縦走を避け、下りの確認ができる往復登山をオススメします。天候が悪いときの無理な登山を避けることは、言うまでもありません。


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