残雪期の大雪山。今年は先ず、何処から登ろうか…。 悩むとき、我が家の足はいつもトムラウシへ。
もう少し時期が早ければ、雪渓のショートカットを多用してヒサゴ沼泊も可能だが、6月中旬ともなればそれも難しい。今年は「残雪の新道」に、日帰りでアタックすることにした。
午前2時、トムラウシ温泉駐車場に到着。仮眠を取り、4時に起床。仕度を整えて短縮コースに向かうと、そこには既に数台の車が…。例年なら、我が家だけの寂しい登山口だが、6月半ばを過ぎて、さらにこの好天気。先客がいても当たり前か…。バイオトイレはまだ使用不可。温泉駐車場の車中泊で、正解だった。
午前5時20分に出発。入山届は我が家が3組目だったが、届出の数と車の台数が、どう考えても合わない。未記入の人が多いのかな…。 |
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トムラウシ温泉公共駐車場
我が家だけだった |
短縮コース登山口駐車場
バイオトイレはまだ閉鎖されていた |
短縮コース登山口駐車場 |
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歩き出して、驚いた、、、登山道を塞ぐ倒木がやたらと多いのだ。今冬は道東でドカ雪があったが、大雪山系の南斜面にあたるこの地域も、道東型ドカ雪に見舞われたのだろうか…。倒木は登山口近くの標高の低いところだけで、カムイ天上が近づくと全く無くなった。 |
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最初から倒木 |
これでもかと倒木 |
カムイ天井に近づくと、雪渓が… |
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カムイ天上に到着。やはり雪融けが進んでいた。雪渓はあるが、コースをショートカットできるほど多くはない。今日の目標は一応山頂。藪に阻まれて時間をロスするのは避けたかった。仕方なく夏道の新道に沿って雪渓を進む。
もう少し積雪があれば尾根の中央を進めるのだが、夏道は南斜面に向かう。雪渓の無いところは笹の切り口が手強く、時間ばかりかかる。転倒でもしようものなら、体中に刺さりそう、、、靴も傷むし、注意が必要だ。後で北斜面に戻ることを考えると、新道も春山コースと同じ尾根の中央で良かったのでは…。
落ちているピンクテープを回収し、分かり辛いポイントに取り付ける。踏み後も少ないし、地形に不案内の人は雪渓で右往左往したかもしれない。 |
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カムイ天上 |
新道は尾根の南斜面に出る。正面には十勝連峰が… |
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北に曲がり尾根上に戻る |
尾根を進み高度を上げていく
トムラウシも見えてくる |
徐々に北斜面のトラバースになる |
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カムイ天上からは、雪渓と登山道の割合が半々程度。もう少し雪があれば沢への下りはショートカットできたかもしれず、残念だった。
この辺りはピンクテープが多いので、雪渓があっても迷うことは少ないだろう。旧道と異なり、道もほとんど真っ直ぐだ。
展望は最高。もちろんトムラウシも見える。
右の写真は最後の雪渓トラバース。
先の樹林に入ると、ジグザグの下りになる。ここは雪渓を斜めに下っても沢に下りれたと思うが、微妙な積雪でもあり、そのまま夏道に沿って進んだ。
それよりも、ジグザグ下りになったところで、その奥の雪渓に出れば良かった。雪渓を真っ直ぐ下れば、最後の急斜面のロープ設置ポイントで合流し、そこが沢なのだ(カムイサンケナイ川)。 |
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ジグザグの下り…雪渓が多い
ときは、そこを利用した方が早い |
沢に降り立つポイント
最後はロープが設置されている |
カムイサンケナイ川に沿って進む
増水時は要注意だ! |
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カムイサンケナイ川に下り立ち、長い雪渓歩きに備え軽アイゼンを装着する。カムイサンケナイ川、その後のコマドリ沢とも傾斜は緩やかなので、アイゼン無しでも問題はない。要は楽をして疲れを軽減したいだけなのだ。歳を重ねてドンドン軟弱になってきた…。
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注意:6月下旬〜7月、雪融けが進むと沢の流れも顔を出すようになり、雪渓の踏み抜きには注意が必要だ。沢の中央を歩くのは避けたほうがいいだろう。登山道は上流に向かって左の樹林沿いに進み、最後のコマドリ沢取付きで右に渡渉する。
この区間、通常の水量なら靴をほとんど濡らさずに通過できるが、雨が激しいときは利用を控えた方がいい。増水した沢に転落して死亡した例もある。 |
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旧道分岐の杭の頭 |
ここで右のコマドリ沢に取り付く
渡渉ポイント |
コマドリ沢取付から
ルートを振り返る |
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ここを抜けると広い雪渓になる
ルートは右の雪渓を登っていく |
雪渓の下はロックガーデン
途中から、右のハイマツ帯に取り付く |
アイゼンを外してハイマツ帯へ
登山道を登りつめれば前トム平だ |
上の写真と比較してください
無雪期のコマドリ沢(2003年10月8日) |
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