ニペソツ山(2012.7m)



2002年9月4日 十六の沢(杉沢)コース 杉沢出合〜天狗のコル〜前天狗〜ニペソツ山 (往復)
コース
タイム
標準登山時間
(休憩含まず)
わが家の登山時間
登り 4時間40分
下り 3時間20分
登り  5時間30分(休憩40分含む)
下り  5時間(休憩45分含む)
 +
山頂休憩 30分
合計 11時間
国土地理院発行の数値地図及び
「山旅倶楽部」オンライン地図を
利用したカシミール3D地図画像

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車中泊 糠平湖公共駐車場・・・温泉街の国道沿いにあり、向いはガソリンスタンド。駐車場脇の道を入ると国設糠平キャンプ場に出る。
登山口への
アクセス
糠平湖から国道273号を三国峠に向かって進み約10キロ。三股橋にある「ニペソツ山・石狩岳山道入口」の標識に従い林道を入る。入ってすぐ右側に「入林記帳所(石狩岳方面・ニペソツ山共通)」があるので記入して奥に進む。やがて林道の分岐があり、右に曲がれば石狩岳方面、直進すればニペソツ山。あとは道なりに進めば登山口に着く。
国道の入口から登山口(杉沢出合)までは約8キロだが、ダートが荒れていてスピードが出せず、20分ほどかかった。糠平湖からは約40分。
関連情報  車中泊・温泉情報 東大雪
9月4日 前夜、20:45札幌発。 ルートは、日高〜日勝峠〜芽室(燃料補給)〜上士幌〜糠平湖。
1:30 糠平湖公共駐車場着(車中泊)。札幌から260キロ。
他にも車中泊の車が数台。なかにはテント泊の人もいた。
4:50 糠平湖出発。
5:10 国道273号の林道入口(三股橋)。
5:30 登山口(杉沢出合)着。
林道入口の登山届では我が家が今日の一番だったが、登山口には先客の車が3台。前夜からの宿泊組らしく既に姿はなかった。仕度をしていたらもう一台車がやって来て、単独の女性が我が家より先に出発していった。
国道の入口(三股橋) 杉沢出合登山口 キレイだった簡易トイレ
6:00 出発。晴れ、気温8℃。
登山口の横には「十六の沢」があり、その橋を渡れば登山道だ。最初からキツイ急登が続き、準備運動をしてから登るべきだったと反省。3回目のニペソツなのにもうすっかり忘れている、、、イカンイカン。
しばらくは見通しの聞かない樹林帯の道が続く。出だしの急登でつまづいたため、なかなかペースを掴めず体が重く感じる。途中で単独男性が追いついて来たが、両手にストックの若者はあっという間に抜き去っていった、、、エンジンが全然違う感じ、、、
十六の沢の橋を渡ると登山道
7:20 1484m尾根(休憩10分)。
急登が終わるとようやく視界が開けた。平坦な尾根からは、正面に小天狗、左前方にはこれから目指す前天狗も望める。しばし休憩。
尾根道は再び樹林帯となり、小天狗直下の岩場までは登りが続く。
尾根から望む前天狗 小天狗への登り
8:00 小天狗の岩場
かっちゃんが先に岩場に取り付いていたが、どーも様子がおかしい。どうやら何処を通過すればよいか迷ってるようだ。ロープは位置が下すぎるし緩んでいる。はて?以前登ったときは、何の問題もなかったような気がするが、、、。上の岩場かなと取り付こうとしたそのとき、後ろから中年の男性がやってきて、「私が上を覗いてみましょう」と先に。やがて「こっちでいいみたいですよ」と、さっさと行ってしまった。我が家も後に続いたが、危険箇所恐怖症なのでちと怖く、帰りは大丈夫かなと思いつつ通過した。我が家は躊躇したが岩が得意な人にとっては何てことはない箇所だと思うし、通過方法も色々あるような気がする。
※下り・・・上部の岩の間はザックが邪魔して通り難かったので、下部の岩場をロープと岩を掴んで通過。ロープが傷んでいたので頼りすぎないよう注意した。
最初は下から行ってみたが・・・ 結局、上の岩の間を通過 登りは上から出てきたが
下りは下のロープを利用
岩場を過ぎれば小天狗の斜面をトラバースして、前天狗に続く緩い尾根の下りになる。紅葉はここが一番綺麗だったが、それでもまだ色付き始めたばかり。見頃は9月中旬だろう。
前天狗を望みながら天狗のコルへ下る
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コルのテント場
8:10 天狗のコル
樹林帯からハイマツ帯へと登りが続く。いかにもナキウサギがいそうな岩れき帯に出て、もちろん休憩。近くではホシガラスのつがいがハイマツの実を咥えて飛んでいた。後ろから年配の単独男性がやって来て、トムラウシなどの話でしばし盛り上がる。
男性を見送った後かっちゃんがナキウサギを発見したが、すぐ引っ込んでしまった。仕方なくナキウサギを待ちながら展望を楽しむ。目の前には石狩連峰、その奥には大雪山から十勝連峰まで全てが見渡せた。少し雲が増えてトムラウシなどの山頂が望めないのは残念だったが、久々の晴天に贅沢は言えない。
(休憩10分)
ガイドブックでは、この辺りから前天狗の先までルートは3本に分かれ、左の1本は幌加温泉コースと合流したあと前天狗頂上経由で3本の合流点(分岐)へ、他の2本は北西斜面をトラバースして分岐へとなっているが、今回を含め過去の山行でも一番右のトラバースコースしか発見できない。気がつかないだけなんだろうか? まあ、どうしても前天狗に行きたければ、合流する分岐から戻ればいいのだが、、、。

いかにもナキウサギがいそうな北西斜面を進むが意外とこの辺りは静かだ。過去の山行でもここでは近くで見た記憶が無い。やがて前天狗頂上からのルートが合流する分岐に出た。
前天狗をトラバース 小天狗と通過ルートを振り返る
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前天狗の分岐から望むニペソツ山
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9:35 前天狗分岐。
ようやく目指すニペソツが見えた!何回見ても荘厳で素晴らしい山容だと思う。同時にこれから進むルートを見て、体力が持つかなぁ〜と毎回不安になるのも事実。
目の前の天狗岳(天狗平)までは、いったんコルまで下ってから登り返す。コルは花の季節ならばミニお花畑が綺麗だ。この辺りもナキウサギが姿を見せるポイントで今日も出迎えてくれた。
コルのお花畑 ここにもナキウサギ
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天狗平の奥には目指すニペソツ
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ナキウサギの声を聞きながら天狗平を通り、天狗岳へ。東斜面・西斜面と山頂は通らずにトラバースすると、目指すニペソツが全容を現す。険しい稜線にはこれから進む登山道が望め、ここからが本番と緊張感で身が引き締まる。登山道は細い尾根のガレ場を一気に下りコルへ続く。高度差にして百メートルほどだが、帰りはこれが辛い登りになる。
いよいよ最後の登り。ここまでのアップダウンで既にヒザが辛く、途中で年配のご夫婦に道を譲る。
天狗岳の西斜面をトラバース
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コルまでいったん下る
山頂へ続く険しい稜線
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ようやく山頂直下のトラバースが近づいてきた。我が家が目指していたのは山頂ではなく、実はここなんです。もちろん山頂も目的の一つだが、何といってもナキウサギとの出会いがメイン。ここのナキウサギ達は秋になると必ず姿を現し、登山者の疲れた体を癒してくれるのだ。
どうやら同じ目的なのか、カメラを構える人がいた。登山口で先に出発していった女性で、地元の上川からやって来ていた。初めて登った時にここでナキウサギに出会い、感激のあまり頻繁に来ているとのこと。後でまた、と言い残しとりあえず山頂に向かう。
山頂直下のトラバース
ナキウサギが出迎えてくれる
11:30 山頂。気温12℃、微風。
(休憩30分)
雲は増えてしまったが相変わらず素晴らしい展望だった。石狩連峰〜大雪山〜トムラウシ〜十勝連峰〜ウペペサンケ〜糠平湖〜クマネシリと360度の大展望は壮観だ。300mmの望遠で覗いたらヒサゴ沼の万年雪も見えて嬉しくなってしまった。
途中で抜かれた男性やご夫婦と歓談(どちらも北見の方)。「次の目標はトムラウシだが体力が心配」との声に、「ここが登れる体力があれば大丈夫ですよ」と我が家。
ご好意に甘えて写真も撮ってもらう。
ニペソツ山頂 前天狗からの険しい道程
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いよいよ下山開始
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12:00 下山開始
ナキウサギとの出会いを考え急いで出発。下り始めてすぐ中年の夫婦とすれ違う(本日最後の山頂到達者)。
観察ポイントでは相変わらず上川の女性がファインダーを覗いていた。私もザックを下ろしてカメラを構える。お互いに出てきた場所を小声で教え合うが、そんなことは必要が無いくらいアチコチから姿を見せ始めた。もぐらたたき状態でカメラを持つ手も忙しい。高山植物の葉を咥えてせっせと巣穴に運ぶ者や、ただひたすら岩の上で遠くを見つめる者など色々だ。
中でもアップを撮らせてくれたナキウサギには感激した。ちょっと毛皮はブチだったがやたら人懐っこく、カメラを持つと何故かポーズを取ってくれた。だんだん近づいてきて最後は1〜2mほど。シャッターを押すと引っ込むが、構えるとまた出てきてハイ!ポーズ・・・感謝です。
(撮影休憩30分)
あっという間に時間は過ぎ、後から下りてきて観察に加わった北見のご夫婦と5人で下山開始。
最高のモデル!
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小さかった君はまだ子供?
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体を伸ばしてひと鳴き!
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背中を丸めて、、寒いのかなぁ〜
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14:15 前天狗分岐(休憩15分)。
山頂からの下りと登り返しはキツかった。ヒザも悲鳴を上げてきたので湿布とサポーターをする。
ここまでは5人でワイワイ歩いてきたが、足の速い上川の女性は先に下山。北見のご夫婦は前天狗の山頂を目指して出発していった。我が家は登りと同じくナキウサギのいそうな道を戻るが、やはり前天狗の斜面は静かなまま。ここのナキウサギはどうしたんだろう?
やがて北見のご夫婦が山頂からこちらの登山道に合流してきたが、やはり道がわからなかったのか適当に斜面を下ってきたようだ。キョロキョロしながらのんびり歩く我が家を残し、先に下っていった。
ナキウサギ観察ポイントも終わり、我が家も先を追う。
前天狗の分岐にて
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15:30 天狗のコル
15:45 小天狗の岩場
16:00 1484m地点
暗くなるとマズイので休憩無しで歩いたが、ヒザが不安でペースは上がらない。樹林帯に入るとだいぶ暗くなってきたが、日の入までには下山できそうで一安心。我が家の後ろには山頂付近ですれ違った夫婦がいるのだが、のんびり我が家に追いついてくる気配がなく、大丈夫かなぁと少し心配になった。
17:00 登山口着。
無事下山。登山口の河原では翌日登頂予定と思われる中年男性4人がバーベキューをやっていた。駐車場にはテントが2張。トイレが設置されたので登山口泊も快適のようだ。
着替えを済ませ出発したが、その時点では最後の夫婦はまだ下山して来なかった。今日は天気がいいのであと1時間ぐらいは明るいはず・・・たぶん大丈夫だろうと思いながら登山口を後にした。

糠平湖の温泉街を通過し、今日は昨年新装オープンした士幌町の「プラザ緑風」に向かう。我が家にとっては初めてのモール温泉。筋肉痛よりも皮膚病に効果があるのが難点だったが、浴室は快適で肌がツルツルになったかっちゃんは生ビールも飲んで大満足。
帰りは鹿追町東瓜幕の駐車公園で仮眠。札幌帰還は朝7時でした。
しほろ温泉
プラザ緑風


公式HPは
こちら
住所
TEL
河東郡士幌町字下居辺西2線134番地
TEL 01564-5-3630   FAX 01564-5-3640
日帰り入浴
11時〜23時(受付は22時まで)
料金 大人500円 小学生250円 65歳以上300円
泉質 弱アルカリ性低張性高温泉(モール温泉)
浴場設備 大浴場 源泉湯 男女別露天風呂 ジャグジー
寝湯 サウナ 身体障害者対応浴室
その他設備 無料休憩室、レストラン、軽食コーナー、売店など 
宿泊 1泊2食 7800円〜


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