然別湖コタン〜東雲(しののめ)湖
氷上スノーシューハイク



2002年
3月13日
(コース) 然別湖温泉街〜コタン〜(氷上)〜天望山東雲湖登山口〜東雲湖
コース
タイム
 2時間30分+休憩30分=3時間(往復)
 ※標高800m、然別湖の凍った湖を横断してのハイキングで、高低差はほとんど無し
登山口への
アクセス
新得から約40キロ。
然別湖への標識に従えば迷うことは無い。
温泉 「ホテル福原」と「ホテル風水」という大型観光ホテルが2軒。
宿泊費は高め。日帰り入浴は入浴可能時間が短く、入浴料は千円。
コタンの氷上露天風呂は無料。
関連情報  車中泊・温泉情報 東大雪
 然別湖ネイチャーセンターのHP(冬のアウトドア体験メニューが多数あります)
3月13日
8:30 札幌出発。
日高〜占冠〜トマム〜狩勝峠〜新得〜然別湖、の経路で車を走らせた。峠越えが多いことから凍結路面を覚悟して朝出発にしたのだが、暖冬の影響で狩勝峠を含め全線乾燥。逆にスタッドレスタイヤの減りが心配になる。
13:30 然別湖着。札幌から245キロ。
雪は少なかったがとにかく風が強く、体感的には寒く感じた。
情報を仕入れるためにネイチャーセンターを訪ねる。湖畔の白雲山・天望山については、積雪等の状態がわからず急登もあることから断念。湖を横断して東雲湖を往復するコースに決定した。動物の活動状況についても訊ねたが、まだ気温が低くおそらく見ることは出来ないとの回答で、落胆。
冬期閉鎖のレストランと公共トイレ 右の建物がネイチャーセンター兼バス停
14:00 出発。快晴、強風、気温マイナス2度。
温泉街から「コタン」の入口を通り全面凍結した湖面に降り立つ。
澄んだ空と真っ白な湖のコントラストが素晴らしかった。イグルー群の規模は小さかったが人工的な建造物はこのくらいで十分。所詮、自然の造形には勝てない。氷上露天風呂は男性数人が入浴中。さらにそれを取り巻いて見物客も賑やかだった。かっちゃんはイグルーを覗いてまわり、ご機嫌の様子。
雪面はスノーモービルが走ったところは締まっているが、少し外れると埋まって歩きにくい。
然別湖コタン
目指すは対岸(写真中央
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コタンのイグルー群
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コタン入口にて

アイスミュージアムとアイスバー

滑りやすい階段を下りて湖上へ
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有名になった氷上露天風呂

氷の地球儀
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かっちゃんもご機嫌

天望山とトーテムポール
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2:30 コタンを抜けたところでスノーシューを履き対岸に向かって出発。
ネイチャーセンター体験ツアーのものと思われるスノーモービルの跡を辿って歩き始める。ただその痕跡も強風による雪煙で掻き消されがち。雪煙は時には竜巻状に、時には地を這いながら襲ってくる。
湖の中央部まで来ると遥か北にウペペサンケ山の真っ白な峰が・・・。純白のキャンバス越しに眺める山は澄んだ空に映えて美しかった。下界では春の足音がそこまで来ているのに、ここではまだそんな気配すらない。
結構ハイペースで歩いてるのに、すぐ近くに思えた対岸になかなか近づかない。湖の上という地形もあって距離感が全くつかめない。
やがて遠く、湖と樹林の境に青い壁のようなものが見えてきた。と同時に足下の感触にも変化が・・・。「サクッサクッ」という音が「ガリッ」に変わり、この辺りからは積雪がほとんど無いことに気づく。風に飛ばされ積もる暇も無いのだろう。
対岸に辿り着くと、青い壁のように見えていたものが巨大な氷の板とわかる。凍結する湖では氷が膨張すると中央部が盛り上がると思っていたのだが、然別湖では岸から這うようにせり出している。地形、気温、水深などが関係しているのだろうか・・・。青く澄んだ氷の奥では草や石ころが身じろぎもせず、遠い春を感じた。
東大雪の山並み
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ウペペサンケ山と雪煙
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対岸のせり出した氷
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3:15 対岸(天望山東雲湖登山口)着。
東雲湖に向け樹林帯へ。ここからは体験ツアーが残したクロスカントリースキーのトレースを辿る。
徐々に風を感じなくなり体も温まったところで休憩(30分)。
雪面にはユキウサギやキタキツネと思われる足跡があるのだが、ネイチャーセンターで聞いた通り生き物の気配は無い。鳥のさえずりも聞こえず、し〜んと静まりかえっていた。夜行性の動物が多いので夜の散策だったら会えるのかもしれない。
日がだいぶ傾き帰りが心配だったが、あと少しと思い東雲湖に向かう。やがて視界が開け目の前には東雲湖が。と言っても当然のことながら、そこはただの雪原だった。
やっと樹林帯へ 足跡はあるのですが・・・ 目的地の東雲湖は目の前
16:00 東雲湖着。
暗くなるのが心配で即Uターン。樹林帯を抜け向かい風と戦いながら湖上を戻る。地を這う雪煙は砂丘のような雪の造形を作り出すと同時に、我が家のスノーシューのトレースも見事に吹き飛ばしていた。仮に視界が悪くても湖の上なので迷う心配は全くないが。
東雲湖はただの雪原

向かい風の中、夕陽に向かって
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雪の造形
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17:00 コタン着。
短時間のハイキングが無事終了。歩き始めるのが遅くて寄り道が出来なかったが、凍結した湖の上を歩くという滅多にない経験ができて大満足だった。
既に辺りは夕闇が迫り、体験メニューの「氷のグラス作り」も終了してしまった。コタンの目玉である「氷上露天風呂」は元々入る予定が無かったが、夜のアイスバー「氷の手作りグラスで乾杯!」は実現したかったので・・・残念。やはり午後到着では無理だった。後はライトアップされたコタンを楽しみに夕食を。今夜のメニューは我が家の定番・・・スキヤキ!
暗くなってからは氷上露天風呂を目当てに、ホテルの宿泊客や車で乗りつける人が続々と横を通り過ぎていった。
夜のコタン
暗くなったところで散策と写真撮影を開始。気温はマイナス10度。然別湖にしては暖かい夜だ。
湖の辺に立つと、暗闇にコタンの灯りが点々と続き、見上げれば満天の星。とても幻想的な眺めだった。
先ずはコタン入口にあるアイスミュージアムの「動物写真展」を覗いたが、入った瞬間あまりの綺麗さに絶句。ライトアップされた氷の柱や彫刻がキラキラと輝いて・・・これだけでも来た甲斐があったなぁ〜と。飾られているナキウサギ、シマリス、野鳥などの写真も素晴らしかった。
隣りのアイスバーでは、氷のグラス作りに参加しなかった人が小さな紙コップで飲んでいた。でも一杯500円はちょっと高い。
湖の方へ移動すると小さなイグルーがまた綺麗。中でも森をイメージしたイグルーは、氷の動物たちが愛らしかった。かっちゃんもご満悦。
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イグルーの中には森の動物たちが
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アイスミュージアム 動物写真展
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アイスバー入口
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然別湖コタン・・・開催予定期間1/26〜3/31
氷上露天風呂・・・6:30〜22:00(女性専用18:00〜20:00 男性専用20:00〜22:00) 無料
アイスバー・・・20:00〜22:00 ドリンク1杯500円(ビール・カクテル・ジュースなど)
        「氷のグラス作り」に参加した人は、そのグラスで飲むことができる。
その他、然別湖ネイチャーセンター開催の「冬の体験メニュー」として、熱気球フライト、スノーモービル、クロスカントリースキー、スノートレッキング、ナイトウォッチングなどがある。
21:00 然別湖を出発。
元気だったら一気に札幌までとハンドルを握ったが、睡魔に襲われ直前の長沼町道の駅でダウン。周りには車中泊の車が数台いて、道の駅もいよいよ春の風景に変わってきた。


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