大雪山
沼の平〜裾合平

2001年
9月19日
コース 愛山渓温泉〜滝コース〜沼の平〜当麻乗越〜裾合分岐(往復)
※帰りは三十三曲コースを利用
コース
タイム
標準
登山時間
わが家の
登山時間
7時間 9時間

休憩1時間10分含む
車中泊 上川町市街地の公園
登山口への
アクセス
国道39号、上川から旭川方向約5キロにある愛山渓ドライブインの横の道に入る。約20キロで着くが後半はダート。
温泉 愛山渓温泉 愛山渓青少年の家(愛山渓倶楽部)
関連情報 車中泊・温泉情報 表大雪(4)
登山データ 愛山渓温泉
9月18日
21:00 札幌出発。
9月19日
12:30 上川町市街地の公園にて車中泊。
来る途中は雨に降られたが、いつの間にか満天の星空。天気予報通りで、安心して眠りに…
4:45 公園を出発。天気予報は、晴れ朝晩曇り。
朝から曇ってはいたが、登山口に近づくほど雲が厚くなってきた。晴れる前のガスではないようだ。予報では寒気が入ってくるのも明後日のはずだが…
5:15 愛山渓温泉着。
温泉宿泊客、車中泊などで車が10台。
ガスが晴れることを期待して仕度を開始。ところが靴を履こうとしたとき、ポツ、ポツと…雨だぁ!やがて土砂降りに。いつもだったら即中止だが今日はピークを踏まない紅葉ハイク。晴れの予報を信じ、しばらく車の中で様子を見ることにした。開き直ったのか隣りの車の男性は寝てしまった。
1時間ほどで雨が止み、ヒュッテからは他の登山者も出発。我が家も仕度を再開。
温泉宿泊施設 愛山渓倶楽部 隣接の山小屋 愛山渓ヒュッテ
6:30 出発。気温10℃。
コース分岐手前の仮橋 村雨の滝 拡大写真
相変わらず曇ってはいるが所々に青空も見える。期待しながら沢沿いのぬかるんだ登山道を進む。途中で橋を渡るが、以前の橋は豪雨で流され仮橋がかかっていた。
7:00 コース分岐。
登りはもちろん滝コース。

このあたりは標高が低いので紅葉は進んでいない。にもかかわらず落葉が多い。先日の台風の影響だろう。ダケカンバの黄葉も雨に打たれたのか、傷んでいるものが多い。
昇天の滝を過ぎ、今年5月に落石で引き返した村雨の滝に到着。道は高巻いて滝の上に出るが、途中危険な箇所には新たにロープが設置されていた。
登りきった沢で休憩(10分)。その時、雨がまた降り始めた。
8:15 滝ノ上分岐。右へ。
沢を渡ると沼の平に向かって緩やかな登りが続く。
ガスが晴れたので振り返ると、目に飛び込んできたのは永山岳斜面の紅葉だった。鮮やかな緑と赤黄のコントラストだ。雨に濡れた紅葉もいいなぁ。
後方からも歓声が聞こえた。同じ感動を味わっているようだ。
滝ノ上分岐
左…永山岳 真っ直ぐ…沼の平
永山岳の斜面
拡大写真
8:30 沼の平分岐。左へ。
沼の平分岐
左…沼の平 右…三十三曲
八島分岐
左…沼の平 右…松仙園
8:35 八島分岐。左へ。
笹とハイマツに囲まれた道を少し進むと沼の平の木道に出た。相変わらず天気は忙しく、雨が降ったりガスが晴れたりの繰り返しだ。沼の平の木道は設置されてから時が経っていて傷みがひどい。特に沼沿いの箇所は斜めになっており、濡れているときは滑りそうで歩きづらい。
沼沿いの木道 拡大写真 沼沿いの木道…傷みがひどい 霧の沼の平
沼の平を過ぎると緩やかな笹の斜面の登りだ。何も見えない中、ぬかるんだ道を歩いて徐々に高度を上げて行ったときだった。突然ガスが晴れ、振り返ると素晴らしい景色が…声も出ない。雨の中無理して来て本当に良かった。
日本庭園のような景色を眺めながら休憩(30分)。
当麻乗越への登りで振り返って 当麻乗越から望む沼の平 拡大写真
休憩中に中年女性のグループが追いついて来た。関西からの人たちで、旭岳温泉に行くそうだ。あまりの景色の良さに我が家と同じポイントで休憩し一緒に盛り上がる。ガスも気を使ってくれたのか、その間は展望を閉ざすことはなかった。
女性たちは、ヒグマ出没騒ぎで2日間運休になっている旭岳ロープーウェイが心配の様子だったが、何とさらにガスが晴れて遠くに動いているロープーウェイと姿見駅が…。みんな大喜びだった。
女性たちに別れを告げて先に出発。
10:40 当麻乗越。分岐を右へ。
ここからは初めて歩く道だ。我が家のようなマイカー族はほとんど利用する機会がない。
天気予報通りなら晴れてくるはずだが、どうも悪い方向へ向かっているようだ。ガスが濃くなりやがて雨が降り出した。気温もどんどん下がって0℃。
徐々に高度を下げ、難所ピウケナイ沢の渡渉へ。水量を心配していたが足首ほどの深さで、あまり濡らすことなく渡れた。後は裾合分岐まで緩やかな登りだが、ぬかるみがひどい。
ピウケナイ沢の渡渉ポイント
当麻乗越からピウケナイ沢へ ピウケナイ沢の渡渉
雨は降ったり止んだり。一瞬だが、ガスが晴れるときもあるので忙しい。カメラが濡れないように気を使いながら、しかもシャッターチャンスは逃さないように…。間合いの長いスライド上映会のようだ。
登山道沿いにはチングルマの赤が多く、奇岩などもあって変化に富んでいる。花の時期に是非来てみたいと思った。
裾合分岐へ 中央は小塚山 拡大写真 裾合分岐へ
裾合分岐に近づいたが益々ガスが濃くなってきた。正面に見えるはずの旭岳も、時折裾野の紅葉を見せるだけだ。かっちゃんは戻りたそうだったが、もう少しなので宥めすかしてひたすら歩く。
この辺りまで来ると、旭岳姿見駅からの登山者とすれ違うようになった。本州からの縦走のグループが多かったが、この天気では気の毒だった。
裾合分岐へ ガスの中は旭岳 拡大写真 裾合分岐へ
11:40 裾合分岐。
やっと到着。道標にタッチし今年の目標達成だ。これで大雪山から十勝連峰までの全ての登山道を12年かかってクリア! 
だが祝う余裕もなく悪天候の中を引き返す。雨はさらに強くなり登山道も泥の川だ。途中、一緒に休憩した関西の女性グループとすれ違ったが、表情からは先程の元気が消えていた。
12:25 当麻乗越。休憩30分。
雨がアラレとみぞれに、そして初雪に変わった。川の渡渉と泥だらけの登山道で靴の中まで濡れてきた。もう写真を撮るような状況ではなくなり急いで下る。
14:10 八島分岐。右へ。
14:15 沼の平分岐。左へ。
標高が下がり、みぞれから土砂降りの雨に変わった。
いよいよ三十三曲の下り。滝コースの下りは危険箇所があるので三十三曲にしたのだが、この泥の道では大差なかった。全身泥まみれで急な道を下る。
15:10 コース分岐。
15:30 愛山渓温泉着。
ずぶ濡れで下山。温泉施設の水道でレインウェアや靴の泥を落とす。さあ着替えようと思ったらさらに雨が強くなり温泉の軒先に避難。
冷えた体を温泉で温めて外に出たときは、すっかり暗くなっていた。


まさか初雪登山になるとは…。我が家にとっては数年ぶりの悪天候での登山だった。
濡れた紅葉も良いと書いたが、やっぱりスカッとした青空の下で見たかったなぁ〜!

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